一夜の。


「しゃちょ、待って。…息が。」


「待たないよ。もっと俺に溺れればいい。」


可愛い。

力が抜けて 今にも崩れ落ちそうな腰を支える。


「もぅ、…立てません。」


「ベッド行く?」


可愛い顔でおねだりするから少し意地悪したくなる。

いつもは礼儀正しく、ちょっとの事では表情すら崩さず冷静な有馬ちゃんが。


俺の家で料理を振舞ってくれた。

一緒に食べて話して、やっぱり有馬ちゃんが好きだと思った。



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