カノジョの彼の、冷めたキス
確認を終えて作業に取りかかろうとしたとき、また新着社内メールが届いた。
もう、差出人が誰かははっきりわかってるから、メールチェックなんかせずに、黙々とデータ入力作業を続ける。
無視していると、また1件の社内メールが届く。
それでも無視し続けていると、さらに連続で何件かの社内メールが届いた。
パソコンの右端に何度もメール受信の表示が現れる。
鬱陶しいんですけど……
データ入力を全て終えたあたしは、そこでようやく届いた社内メールをチェックした。
あたしが無視してる間に届いていた社内メールは全部で4件。
差出人は、未だこちらを振り向こうともしない、2列向こうのデスクに座る男である。
仕方なく、一番古いメールからチェックしていく。
だけど、一件一件開いていくうちにあたしの眉間には徐々に小さなシワが刻まれていった。