星空シンデレラ
新しい部屋に入り、遼夏がしてくれたという家具の配置を確かめるのもそこそこに…私はベッドに倒れこんだ。
もう、限界。

ーーーこんなはずじゃなかったのに。

何でみんな、父さんと母さんが生きているって信じてくれないの。

二人ならきっと帰って来てくれるって信じる私に、可哀想な子を見る目を向けるの。

一人なった瞬間涙が止まらなくなって、我慢していたものが決壊したように溢れてきた。
今の私はあまりに甘えているって、自分勝手に周りを悪者にしているってわかっているけど、でも、やっていられない。

私はおかしくないよ。おかしいのは二人がもう帰ってこないってことを信じている、みんなの方だよーーー。

会いたい。一目でいいから、会いたい。
父さんと母さんが無事なんだって、この目で見届けたい。

ずうっとそうやって泣き続けて、泣いて泣いて、そして私は自分でも気づかないうちに眠ってしまったようだった。
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