秘密の恋 〜社長に恋して〜
「笠井、これも頼む。」

「はい、社長。」
瑞穂は立ち上がると、書類を受け取った。

「俺は、これから出る。もうあがっていいぞ。」

「かしこまりました。」
瑞穂はゆっくりと頭を下げると、社長である高倉由幸を見送った。

パタンとドアの閉まる音と共に、顔を上げた。

(- また、気晴らしの女…かな。)

瑞穂は由幸の前では絶対漏らさない、ため息をついた。

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