【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
嗚呼、やっぱり、今も昔も兄貴を救うのは、あの女なんだなと思った。
『女をナメんじゃない!』
凛としたその姿は生まれ変わってなおも変わることなく。
常に前を見据えて、彼女は進む。
例え、行き着く先が地獄でも。何であろうと、止まらない。
自身の身を犠牲にしても、足が傷だらけになっても、一人で歩いていこうとする強さ。
それは、使えてきた主、月姫にそっくりで。
だから、みんな、慕ったんだ。
日だまりのように、柔らかく笑う彼女に。
『草志には、黙っててね?』
みんなが騙された、彼女の偽物。
それが、彼女なりの精一杯の嘘だったのだと……娘を、草志を守るための最善だったのだと知ったのは、夕蘭が死んで、何年とたった頃。