【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
『召集します。女子800Mに出る生徒は……』
そんなとき、なったアナウンス。
「……あ、呼ばれた。じゃ、いってくるね。柚香」
長い髪を天辺で括った沙耶は、馬の尻尾のようなそれを靡かせながら、走り去っていく。
沙耶を見送り、席につく。
生徒会には、色々とやることがたくさんあって大変だが、やりがいはあるもので。
「会長!これは……」
後輩はみんな、良い子ばかりである。
目まぐるしく、体育大会こ競技は進み……
昼を越し、昼食も済んだ頃。
「柚香」
制服姿の相馬が近づいてきて。
「沙耶は、なにに出るんだ?」
最後の最後まで、競技に出ることを拒否していた相馬は、薫たちと共に体育大会は、不参加に決めたらしい。
因みに、薫は学校自体に来ていない。
「沙耶が出るの?色々あるよ。倒れないように、見張っとかないくらい……つか、なんで、真面目に出校してんの?薫たちとか、面倒って言って、サボったのに」