fantasista 2








「そういえば今週末、観に来るんだよな?」




彼はそう言って、ごそごそと鞄をあさる。

そして、



「年パス持ってるお前には余計なお世話だけど」



あたしに二通の封筒を手渡した。

見るからに豪華なその封筒の中には……「invitation」金色の文字でそう書かれている、黒色の立派な紙が入っている。

結婚式の招待状?

首を傾げながらそれを開く。

そして、書かれている文字を読んだあたしの声は、



「VIP席!?」



裏返っていた。





なに?

VIP席ってなに!?





なんだかドキドキしてしまうあたしに、



「たまにはいい席で観てみろよ」



戸崎は告げた。



< 203 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop