fantasista 2
一緒に入る、あたしたちの新居。
試合で疲れた戸崎のために、作っておいた栄養満点のカレーと肉料理を温める。
戸崎は疲れたと大の字になって寝そべっていて。
いつも通りの夜だけど、こんな普通で幸せな夜がずっと続くのだと改めて思った。
「なぁ。ふくらはぎ揉んでくれね?」
「またふくらはぎフェチか」
ため息をついて、わざと嫌そうに戸崎の足に触れる。
戸崎に触れると胸がきゅんと鳴って、身体が熱くなる。
今日のすごい試合を思い出して、顔がにやけてしまった。
「あー、効く効く」
あの頃と変わらない無邪気な笑顔であたしを見る戸崎。
あたしも笑顔で戸崎を見ていた。