fantasista 2
白いタキシードに身を包んだ柊。
いつもは無造作に立っているその髪も、綺麗にセットしてあって。
そんな柊に見惚れてしまう。
普段はTシャツやジャージみたいなテキトーな服しか着ないため、余計にギャップに惚れてしまう。
今日の柊はいつも以上にかっこよく、そう、言うなれば王子様だ。
頰を染めるあたしを、柊も頰を染めて見た。
顔をくしゃっとさせて。
「みどり……すげぇ綺麗だ」
そのストレートな言葉にやられてしまう。
こんな時だっていうのに、身体がきゅんきゅん甘い音を立てる。