その恋、記憶にございませんっ!
「ちょっと触れるくらいでいいから……」
と言うわりには、いつの間にか、上に乗っているし、両の腕を抑えつけている。
神様っ、助けてくださいっ!
私、なにも悪いこともせずに、生きてきたのにっ。
何故、こんな目にっ?
いや、まあ、特にいいこともしてないのかもしれませんけどっ、と思っていると、蘇芳がこちらを見て言ってくる。
「考えてみろ、唯。
今日、俺にキスされないまま、明日を迎えて。
明日、誰かに無理やりされたら、どうする?」
いや、今、貴方に無理やりされようとしてますよね?
「朝、仕事に行こうとして、電柱の陰から現れた翔太にいきなりキスされたり。
職場に行って、慎吾に、ちょっと会議室に、とか呼ばれて、いきなりキスされたらどうする?
ああ、あのとき、蘇芳さんに襲われておけばよかったわ、と絶対思うに違いないだろ」
「いや……誰にも襲われない、という選択肢はないんですか?」
と言ってみたが、ないようだった。
と言うわりには、いつの間にか、上に乗っているし、両の腕を抑えつけている。
神様っ、助けてくださいっ!
私、なにも悪いこともせずに、生きてきたのにっ。
何故、こんな目にっ?
いや、まあ、特にいいこともしてないのかもしれませんけどっ、と思っていると、蘇芳がこちらを見て言ってくる。
「考えてみろ、唯。
今日、俺にキスされないまま、明日を迎えて。
明日、誰かに無理やりされたら、どうする?」
いや、今、貴方に無理やりされようとしてますよね?
「朝、仕事に行こうとして、電柱の陰から現れた翔太にいきなりキスされたり。
職場に行って、慎吾に、ちょっと会議室に、とか呼ばれて、いきなりキスされたらどうする?
ああ、あのとき、蘇芳さんに襲われておけばよかったわ、と絶対思うに違いないだろ」
「いや……誰にも襲われない、という選択肢はないんですか?」
と言ってみたが、ないようだった。