その恋、記憶にございませんっ!
 勝手に支払おうとする蘇芳に、
「あのっ、私が払いますっ。
 今まで全部奢ってもらっちゃったし」
と言うと、

「金も持って出てきてないんだろ?」
と言う。

「大丈夫ですっ。
 森の妖精さんで払いますっ。

 森の妖精さんでっ!

 妖精さん、三千円は持っていますからっ!」
とレジで蘇芳の腕をつかんだまま、叫んでしまい、

「……大丈夫か? 唯」
と本気で心配されてしまった。





< 171 / 266 >

この作品をシェア

pagetop