365日、いつまでもふたりで
「今日は俺に任せてな」



土曜日の昼下がり。
約束をしていたあたしは竜くんの車に乗っている。



「ふふ。だいたい竜くんに任せちゃってる気がするけど」


「いいんだよ。茜のために色々考えたいんだから」


「いつもありがとう」



竜くんにはいつもいろんなところに連れてってもらったり、いろんなサプライズなんかしてもらったり。
本当に任せっぱなしだ。


「今日はさ、ホテル取ってるんだ」


「え?ホテル?」


「うん。たまには家じゃなくてホテルでもいいだろ?」


「うん。まぁ、それはそうだけど」



竜くんが出張から帰ってきてからは毎週末、どちらかの家に泊まるようになっていた。

だから、たまにはホテルというなもうなずける。

でも、いつもと違うところに泊まるってだけで、なんだかドキドキする。

別に竜くんと二人きりになったことがないわけでもないのに。
妙にあたしの心はソワソワして、付き合いたてみたくなっている。

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