365日、いつまでもふたりで
「おはよ」



マンションの下へ降りると車に寄りかかって待っている竜くん。
ドアからあたしが出ると体を起こして、笑顔になってくれる。

この笑顔になってくれる瞬間がたまらなく大好き。



「乗って」



顔は笑顔なのに、ぶっきらぼうにそう話す竜くんが最近は愛しくて仕方がない。



「はーい」



竜くんが開けてくれたドアから車に乗る。



「閉めるぞ」



あたしが助手席に座ったことを確認して、ドアをしめて運転席にまわる。



「今日はどこに行くの??」


「行ってからのお楽しみ」



少し上機嫌な様子の竜くん。

今日は会社がお休み。
〝ドライブデート〟に誘われたのは昨日の夜。

〝ドライブしよう〟って言われただけで〝ドライブデート〟なんて言われてないけど。



「どんなとこだろ?竜くん行くとこなら間違いないね」


「まぁ、変なとこではないとは思うけどあんまハードルあげんなよ」



右手でハンドルをきりながら、左手であたしの頭をなでる。

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