365日、いつまでもふたりで
「茜、ご飯でも行かねぇ?」



断っても断っても誘ってくる同期の元太。



「うん、いいよ」



今日は、竜くんに会えない寂しさが募ってオッケーをしていた。



「やったー!やっとご飯行ってくれる!」


「もう、そんなに嬉しい?」


「だって前はよく行ってくれたのに最近は全然じゃん!」



竜くんと付き合う前はよく元太と遊びに行ってた。
あの頃は、竜くんのことをただの怖い先輩としか思っていなかったから。



「今日から須坂さんの現場に、き……流山さんも行ったらしいよ」



助手席にすわると、元太の口からそんな言葉が出てくる。



「……え?」


「流山さんも言ったって話」



そこじゃなくて。



「元太いま、流山さんのこと名前で呼ぼうとしなかった?」



本当なら、竜くんと流山さんが一緒にいるってことが気になるはずなのに。
いまのあたしの気になりごとはそこじゃなかった。

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