愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
そう言うと緒方社長は真っ直ぐ私の方へ近づいてくると、一歩手前で立ち止まった。

「ぜひあなたのお名前をお聞きしたのですが」

「えっ、あっ……小山菜穂美と申します」

聞かれて答えると、緒方社長は満足げに笑った。


「小山さん、ですね。今後長い付き合いになるかと思いますし、ぜひともよろしくお願いいたします。……もしかしたらあなたをヒロインにしたゲームを開発させていただくかもしれませんし」

「えっ!?」

私をヒロインにした!?

ギョッとしてしまうと、また緒方社長はクスクスと笑い出した。


「冗談ですよ。……いや、でも世の中なにがウケるかわかりませんからね、実現するかもしれません。……なのでどうぞお見知りおきりを」

そう言うとなぜか私の右手をとった緒方社長は、あろうことか私の手にそっとキスを落とした。

「……っ!?」

その行為に周囲にいた女性からは悲鳴にも似た歓声が上がる。

一方の私はというと、びっくりしすぎて微動だにできずにいた。そんな私を見て緒方社長は目を細めた。
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