愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
「小山っ……!」

来た道から聞こえてきた私を呼ぶ声に、ビクッと身体は反応してしまった。

恐る恐る振り返ると、余裕ない顔で駆け寄ってきたのは副社長だった。

「副社長……?」

驚く私の目の前で立ち止まると、彼は私を見てすぐに声を荒げた。

「心配させるな! ……突然いなくなって、こんな遠くまで勝手に来やがって」


肩をすくめてしまったものの、よく見ると副社長はいまだに息が上がっていて肩を上下させている。そして額には汗が光っている。

副社長……心配してくれたんだ。だからこんなに息を乱して汗まで掻いて、探してくれたの?

嬉しくて止まったはずの涙が溢れそうになり、慌ててこらえた。


「すみませんでした、急に。……それとあの……」

「さっき、お見苦しいところをお見せしてしまい、申し訳ありませんでした」って言いたいのに、言葉が続かない。


それを言ったら、副社長はなんて言う? どう思う? それがわからないからこそ言えずにいると、副社長は呼吸を整えるように一度大きく深呼吸をすると、真っ直ぐ私を見据えた。
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