短編集(その他)
「あっ」

私は校門で意外なヤツと遭遇した。

「翔、部活って言ってなかった?もしかして、またサボり?」

「ま、まぁそんなとこ・・・」

翔は苦笑いしながら答えた。

「ところで・・・今日は遅くなるって言ってなかった?」

「うん。その予定だったんだけど・・・どうもやる気がないみたいで」

「それは、なんというか・・・」

「だから図書室においてきた」

「マジで?!」

翔は思わず噴出した。

「笑い事じゃないよ・・・」

少し大きめのため息をつく。

「でも時間できたんだろ?」

「それはそうだけど・・・」

「いいじゃん。たまには買い物でも付き合ってよ!!」

翔の笑顔に、私も心なしか笑顔になった。

「行こっか」

私達は並んで歩き出した。
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