【11/7改訂版】お願いダーリン! ~大好きな上司に片思い~
「千香!さっきからちょっとひどくない?」
その言葉に、千香はクスリと笑うと結花を見据えた。
「でも今がチャンスじゃないの?樋口主任……」
千香の言葉の意味は結花にもわかった。
晃がずっと思っていた塔子はこの春、結婚と同時に渡米してしまった。
「だからと言って、すぐに私を見てくれるわけないでしょ?」
呟くように言った結花に、千香は「結花!」と大きな声を上げた。
「ねえ?本当にそれでいいの?こんなに長い間拗らせに拗らせた恋に決着をつけるチャンスじゃないの?どうであれ、今が頑張り時でしょ!」
「そうだよね。何もしなければ始まらないよね……」
そんな千香の言葉に、結花は覚悟を決めたように頷いた。