【11/7改訂版】お願いダーリン! ~大好きな上司に片思い~
少し声が震えてしまったのかもしれない、結花は素早く足を踏み出すと、後ろから少し戸惑ったような声が聞こえた。

「おい!」
晃の視線を感じつつも、小走りにトイレに駆け込んだ。

結花はトイレの個室に入ってため息をついた。

(近くにいられるようになるときついな……。見てるだけの時は気づかなかった…。こんなに辛いなんて……)

結花の頬を涙がつたった…。
慌てて手で涙を拭うと、上を向いた。

(でももう少しだけ。もう少しだけ頑張る。今日は思いっきり楽しもうって決めたじゃない)

結花は頬を自分で叩いて気合を入れると、涙を拭って外に出た。


「主任!すみません。お待たせしました!」

(大丈夫、きちんと笑えてるはず)

そう思った結花だったが、一瞬驚いたような晃の表情が見えた気がした。

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