その甘い声は私だけに。

下に行くとお母さんが目を見開いた。

「琴子!可愛いじゃない!」

昨日お母さんが真哉さんの家に行くからと言って買ってくれた淡いピンクのワンピース。
お花が散りばめられててとっても可愛いくて私もお気に入り。


「ほんと?お母さんのおかげだよ!」

「あっでもちょっと待ってね」

なんだろ~と思っていると、首元に何かが当たった。見るとハートのネックレスがかけられていた。

「うわっ可愛い!!」

「お母さんが琴子くらいの歳の時に使ってたネックレスなの」

「これすっごい私好み!!!」

「でしょー?それ琴子にあげる」

「ほんと?! ありがとうお母さん!」

「じゃー行くわよ!」

「はーい!」


そう言って私達は家を出た。
< 10 / 15 >

この作品をシェア

pagetop