月の瞳を持つ少女





少女がたどり着いたそこはある廃ビル









そこはボロボロで、もう何年も誰も使っていないだろうと思われる







ただ、そこはほかの建物よりもいく周りか高く建てられていた









少女は迷いなくその廃ビルの動かないエレベーターではなく、何段も続く階段を登る







屋上のドアに辿りついたのは登り始めてからどれ位たった頃だろうか







ドアノブを回すとそこは既に鍵が壊れていてギギーっと寂しげに鳴きながらも簡単に開いた






少女は空を仰ぐ







その拍子に少女の顔を隠していたフードがハラリと消えた












「……………………。」









少女の視線の先には美しく輝く丸い月







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