彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)





「おっ~と!手が滑ったぞボケ!!」

バシ!

「あう!?」





強烈な平手が右頬に当たる。





「カ、カンナさん、なにを・・・!?」

「いや~ショック与えれば、元に戻るって言うだろう?」

「それ記憶喪失の人にすること、ですよね!?僕が失ってるのは右手の動きだけですが!?」

「うるせぇ!!良いから当分、ここにこもってろ!44,444,444円が!」





そう言うと、涼子ちゃんの腕をつかんで出て行ってしまったカンナさん。





「な、なに怒ってるの、カンナさーん!?」

「わかんないオメーは幸せ者だな、凛。」

「いたたたた!?あれ!?瑞希お兄ちゃん!」

「瑞希先輩、再びキタァァァ――――――――――――!!」





目をキラキラさせる円城寺君の言葉通り、再度ユーターンしてきた瑞希お兄ちゃん。

同時に、彼によって、ようしゃなくほっぺを引っ張られる私。





「言ったよな?高千穂には気を遣えって・・・?」

「い、言いましたけど~!」

「たくっ!カンナにピアスまでやったくせに、どうかしてらっ!」

「え!?」





瑞希お兄ちゃんの言葉で悠斗君が叫ぶ。





「ピアス!?どういうことですか、真田せんぱーい!!?」

「あ?知らなかったんか、長谷部?最近高千穂がしてるピアス、凛がやったもんなんだぞ。なぁ、凛?」

「え?ええ。お世話になっているので~」

「なっ!!?何がお世話だよ!?」

「俺ら聞いてないっすよ?」

「凛道・・・!?」





そう言いながら目を見開き、私をニラんだり、困惑した顔で見てくる爆裂弾の男子一同。






「「「どういうことだよ・・・?」」」

「な、ええ!?なぜ、円城寺君達が怒るんですか??僕は、日頃のお礼をしただけで~」

「そのお礼が、カンナ好みのピアスかよ?モニカが似合ってるって褒めたら、真っ赤になったらしいぞ。」

「なっ!?」





それで悠斗君が大口を開ける。





「あんまりにも、初々しい反応だったから問い詰めたら~凛からだって白状したんだ。」

「そういうところがするどいですよね、モニカちゃん!?」



〔★オネェの感はあなどれない★〕



< 175 / 453 >

この作品をシェア

pagetop