彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「がっかりだ!!」
〈なにがよ!?〉
「伊吹陽翔がどういう漢だったか――――――――――あんたを見てよくわかったと言いう意味だ!」
〈凛!もうやめろっ!〉
「やめませんよ、瑞希お兄ちゃん!僕が聞いた伊吹陽翔は、お世辞に過ぎなかった!なにが真田瑞希を慕っていただ!龍星軍というブランドに群がるだけの小物だったんじゃないのか、アキナさんよ!?」
〈黙れ!陽翔への侮辱は許さないわよ!?〉
「え?今の、侮辱ですか?」
〈完全な悪口じゃない!?〉
「じゃあ、お前がしてることは何?」
〈え!?〉
見えない相手に真顔で聞く。
「伊吹陽翔さんが、慕った人を傷つけて楽しむことが、伊吹陽翔に1番愛された人間のすることですか?」
〈そっ・・・・!?〉
「ああ、返す言葉、ないでしょう?だってあなた、被害者ぶってるだけの被害者ですもんね。」
〈そ・・・そうよ、被害者よ!あんたが・・・あんたのアニキがあたしから陽翔を奪ったのよ!?〉
「世間ではそれを逆恨みと言います、九條アキナさん。」
〈やめろ凛!〉
「やめません。この人は、わかってないんです。」
〈何がわからないというの!?〉
「運命を狂わされたというアキナさんは、今度は自分が人の運命を狂わせる側に立ってるということをです。『九條』なだけに、『苦情』も酷いですね~そんなに、伊吹陽翔さんに嫌われたいですか?」
〈なによそれ・・・・〉
女の声がかすれる。
画面に映る瑞希お兄ちゃんが青い顔で固まっている。
でも、耳に響くのは彼の声じゃない。