彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)



「わ、わからないだ??」

「はい、まったく。なんの話ですか、瑞希お兄ちゃん?」

「おいおい、瑞希お兄ちゃんよ~凛たんに話してないのかよー?」




ギョッとする瑞希お兄ちゃんと、茶化しながら呆れる烈司さん。





「馬鹿!俺は凛にちゃんと話して~・・・・凛、忘れたのか?旅行の話?」

「旅行?」




それで思い出す。

好きな人に言われた言葉を。





「夏休みに、お泊りで遊びに行くお話ですか!!?」





自分でも、アゴが外れるんじゃないかというぐらい大口で叫ぶ。




「そう、それそれ!」





そんな私に、瑞希お兄ちゃんは体ごとこちらへと向きなおしながら言った。





「風呂に入った時と、幡随院に会いに行く前にも話してただろう~?」

「あん?なによ、オメーら?そんな前から計画して、話し合いしてたのか?」

「い、いえ!?そんな、そこまで深いことは~」




言われて瑞希お兄ちゃんの裸・・・いえいえ!!

瑞希お兄ちゃんとの会話を思い出す。





「夏だから、海に遊びにでも行こうという話をしただけで~」

「海にでもじゃなくて、海がいいなって言ったんだよ!たく・・・あいまいな言い方しやがってー・・・・!俺とは出かけたくねぇーのかよ?」

「はああ!?そんなわけないでしょう!?行きたい!行きたいでーす!お連れくださーい!」

「おわっ!?」





口をとがらせながら言う相手に、ガバッと抱き付きながらお願いする。





「お願いします!僕、瑞希お兄ちゃんと遊びに行きたいです!!お願いですから、連れて行って下さーい!!」

「ま、まて、落ち着け、凛!」

「おいコラ!暴れるな、あぶねぇー!!」





運転席と助手席の間に体を押し込めてお願いする。



〔★実際は暴れている★〕



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