契約婚で嫁いだら、愛され妻になりました
「ちょうどペアなので、兄さんと鈴音さんの結婚お祝いにぴったりだと思って」
「はっ……!?」
突拍子もない発言に、間抜けな声を上げる。
少し大きな声を出してしまったため、周りをきょろきょろと確認し、肩を窄めた。
「な、なにを言って」
「本当は自分が働いてなにかを買ってあげられたらいいんですけれど、アルバイトは禁止されていて……ごめんなさい」
「ううん、そういうことじゃなく……!」
しどろもどろとする鈴音に、明理は深く頭を下げる。
明理は兄である忍へのお祝いの気持ちをどうにか形にして現したいのだろう。頭では理解できるのだが、気持ちがついていかない。
それは、忍だけではなく自分に向けても祝福されていると感じたからだ。
明理の純粋な気持ちを表向きだけでも受け取るということが簡単にはできなくて、視線を泳がせる。
「明理さんのお気持ちは本当にうれしいんだけれど……。私が忍さんを誘っても、結果は同じだと思うから」
〝私は本当の妻ではないから〟
本当はそう言ってしまいたかった。でも、自分の心を楽にするためにそれを口にしてしまえば、忍との約束を破ることになる。
鈴音は致し方なく、別の方向からやんわり断るようにしてお茶を濁す。しかし、明理は自信を持って言い切る。
「はっ……!?」
突拍子もない発言に、間抜けな声を上げる。
少し大きな声を出してしまったため、周りをきょろきょろと確認し、肩を窄めた。
「な、なにを言って」
「本当は自分が働いてなにかを買ってあげられたらいいんですけれど、アルバイトは禁止されていて……ごめんなさい」
「ううん、そういうことじゃなく……!」
しどろもどろとする鈴音に、明理は深く頭を下げる。
明理は兄である忍へのお祝いの気持ちをどうにか形にして現したいのだろう。頭では理解できるのだが、気持ちがついていかない。
それは、忍だけではなく自分に向けても祝福されていると感じたからだ。
明理の純粋な気持ちを表向きだけでも受け取るということが簡単にはできなくて、視線を泳がせる。
「明理さんのお気持ちは本当にうれしいんだけれど……。私が忍さんを誘っても、結果は同じだと思うから」
〝私は本当の妻ではないから〟
本当はそう言ってしまいたかった。でも、自分の心を楽にするためにそれを口にしてしまえば、忍との約束を破ることになる。
鈴音は致し方なく、別の方向からやんわり断るようにしてお茶を濁す。しかし、明理は自信を持って言い切る。