通学電車、その後。
「あ、あのう……私、教室戻ろうかな……」

立ちあがろうとすると、廊下から誰かがやってきた。
お、織田君だ!

「あ?高瀬さん…立花は?」

「おー、ここここ」

立花君は織田君に手を振っているけど、ここは織田君もおじゃまな気がする…!


「織田君っ……あっち行こう!」

「えっ?う、うん」

「澪、私たち先、戻ってるから!」

勢いを借りて、織田君の手首を握る。
そのまま歩き出すと、織田君もついて来てくれた。


「あ、ごめん、勝手に…織田君、立花君に用事あったのかもしれなかったのに」

「いや、用事はないけど」

織田君らしいクールな返し。
階段まで来て、おずおずと手を離した。


「ま、いいんじゃね。立花は喜んでると思う」

あ…やっぱり!?
やっぱり立花君、澪のこと…!

ぱあっと明るい気持ちになって、織田君を見上げたら、ぶっと吹き出されてしまった。


「あいつらに気ー使ったんだ?」

「うん……」

「ははっ」

織田君の笑顔がかわいくて、見たいのに直視できない…。


「高瀬さんて、優しいよね」

「そ、そんなことは…」

ちらりと、織田君を見る。
すると、織田君も私を見ていて、さっと視線を外される。

……代わりに、手が、ぎゅっと握られた。
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