清廉の聖女と革命の鐘
「ルヴァン様、敵が戦っている隙に、私たちは目的の場所に行きましょう」
見かねた男がこっそりと耳打ちする。
「それもそうだな」
おい、行くぞ!、とクリスティーナを拘束したまま移動しようとする男たち。
「いや…っ」
抵抗したいが、体力の限界がきたのだろう。クリスティーナは引きずられるようにしてどんどん森の奥へと連れてかれる。
_このままじゃっ
焦りと不安が頂点に達したとき、クリスティーナの頭に一つの考えが浮かんだ。
クリスティーナはガクンとその場に倒れる。
「王女殿下、どうされましたか?具合でも悪いのですか?」
いきなり力なく倒れる少女に驚いたのか、動揺した様子で男がクリスティーナの身体を支えながら聞いてくる。
だが、目を開けないクリスティーナを見てさらに動揺したようだ。
「きっと、緊張されたのでしょう。気絶しているだけなので、心配ないと思います」
安心させようと猫なで声で別の男が話しかける。
「そ、そうだよな。早く彼女を運ぶぞ」