【【贅沢な片思い】】ヤツの所には行かせない!

(・Д・)ノ*・゜゚・*:.。..。.:*・'.。. .。.:*・゜゚・*(・ω・)

今から数時間前……


ホテルの高級な寿司屋で芽衣は梨田と寿司を食べ、眺めの良いラウンジでお酒を飲んだ。

すぐに酔い始めたのは、梨田の方だった。
「芽衣、今日は楽しかった。ありがとう。また会ってくれるよな?」

ワイングラスを手にして梨田が少しトロンとした瞳で芽衣を見つめる。

「だから、会わないって行ったじゃない。これっきりの約束でお酒まで付き合ったんだから」

映画を観たら、モテ男を振り回して帰るつもりだった。

それなのに、映画館でポップコーンを口に入れてくれと懇願され仕方なくひとつだけの約束で口に入れてあげた時みたいに、また梨田にお願いされたのだ。


『朝までが無理なら、夜12時まで』
梨田は、シンデレラに出てくる魔法使いみたいなことを言い出したのだ。


「12時まで?」


『イタリアンが嫌いなら寿司にしよう。寿司なら少しも食べられないわけじゃないだろ? ラウンジでお酒飲んで12時まで付き合って』


「いやよ。そんなの」

『12時が来たら帰っていいから』


「……」


『それまで一緒にいてくれたら俺きっぱり諦める。もう芽衣に連絡しないよ。それなら、いいだろ?なっ、今夜だけ』


そう言われて仕方なく、梨田の条件をのんだのだ。
梨田と連絡とらなくて済むようになるなら。その方がいい。

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