妹の恋人[完]
待ち受け画面に戻った携帯電話からメモリを呼び出し、高橋さんの名前を消去する。
迷うことなく消してしまったそのメモリに、後悔が全くないわけじゃないけど。
一方的だったけど。でも、もう終わりでいいと思う。
「走ってくるか!」
携帯電話の電源を切り、ベッドの上に無造作に投げ捨てる。
パジャマからランニング用のジャージに着替え、部屋を出た。
「あら、今から走りに行くの?」
いつもなら帰ってきてシャワーを浴びるくらいの時間なので、母さんが不思議がるのもおかしくはないけど。
「うん、ちょっと遅くなったけど、少しだけ走ってくるよ」
食後に新聞を読む時間がないかもしれないけど、まあ仕方がない。
迷うことなく消してしまったそのメモリに、後悔が全くないわけじゃないけど。
一方的だったけど。でも、もう終わりでいいと思う。
「走ってくるか!」
携帯電話の電源を切り、ベッドの上に無造作に投げ捨てる。
パジャマからランニング用のジャージに着替え、部屋を出た。
「あら、今から走りに行くの?」
いつもなら帰ってきてシャワーを浴びるくらいの時間なので、母さんが不思議がるのもおかしくはないけど。
「うん、ちょっと遅くなったけど、少しだけ走ってくるよ」
食後に新聞を読む時間がないかもしれないけど、まあ仕方がない。