誘惑。
さっきまでしていたパソコンの作業を止めて、私の話に耳を傾けている課長。

「あっそ?じゃあ終わり、だな?」

「……はい。色々とご迷惑をお掛けしました」

そう言い残し立ち上がろうとすると、

「美佳?」

サラッと呼ばれた名前に一瞬自分だとわからなかった。

え?と顔を上げれば目の前にあって、チュッと軽く唇を奪われた。

「……え、」

「ふっ、かーわい」

「な、なんで… キスとかするんですか!?」

「俺、好きな子はいじめたくなるんだよね」

妖艶な笑みを浮かべてニヤリと口角があがる。

「俺の事で頭いっぱいなんだとか思うとゾクゾクする。俺って変態かも、な?」
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