桜色の涙
君はひとりじゃないよ。もう離さない。絶対に離れたくない。
いつだって、どこにいたって、星那を助けに行くよ。
だってこんなにも君のことが好きなんだ。
「星那、好きだよ」
「私も大好きだよ」
心地いい風の中、目を閉じる。
次々によみがえってくる懐かしくも切ない大切な日々。
永遠に消えることのない桜色の思い出。
夢みたいな恋だったけど、これは俺と星那の本当の物語。
お互いを想い合った幸せな恋の形。
確かにこの恋の形は歪だったかもしれない。それでも俺達は、懸命に恋をした。
今も浮かぶのは、星那の寂しそうで、でも嬉しそうに笑う顔と。
綺麗に、でも消えそうなくらいに儚い涙だった。