雨降る午後に
☆
家に帰ると、あたしは本当に熱を出した。
でも、ウソみたいに翌日には治ったので、普通に学校に行くことにした。
駅の改札の手前で、三鷹にあった。
「宮下、おはよう。昨日、ありがとう」
にっこり、微笑まれる。
やっぱりかわいい。
コイツ、ずるい。
言いたい文句はいっぱいあったけど、全部引っ込んでしまう。
「あとで、コピー渡すから」
「うん」
言って、三鷹はさっさとあたしから離れて、一緒に来た友達に追いついていく。
あたしはゆっくりと歩いていく。
いまいち不調みたいで、いつもの速足ではキツい。
でもそのおかげで、学校のドアを抜けるときに、春陽が追いついて来た。
「おはよう。元気そうでよかった」
やっぱり、勘違いじゃなかったな。
このまましばらくでもいいから、一緒に歩いてってくれないかな。
心の底からそう思う。
おわり
