雨降る午後に

ノートを目の高さまで上げて見る。

表紙に、大きな付箋が張り付けられている。

駅の近くコンビニ横 ミドリハイツ205 はるひ

どういうことだ!?

怒りが沸き起こる。

つまり、これは三鷹が書いたメッセージで、春陽の住んでる家まで、最悪の場合、届けてね。ってこと。

コピーさせて、家まで届けさせる。

くそう。

あの笑顔に騙されたのがいけなかった。

だって、ちょっと、いいなって思わせる、魅力の持ち主だ。

その三鷹の笑顔にはなかなか抗えない。

でも、今日ので、『ちょっといいな』から、『嫌いかも』に、評価がシフトした。

見た目がかわいいから、『嫌いかも』止まりだけど、これで並みの人なら大っ嫌いになってるとこだな。

三鷹から見たら、女の子は全て、自分のお願いをかなえてくれる便利な存在なんだろう。
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