深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
熱い湯船に30分ほど浸かり
ひと息着いたところで
パジャマに着替え浴室を出る。
「あ、智弘、次いいよ」
「お、おう」
やっぱりどこか恥ずかしくてよそよそしい
私達だけど
私はふたりで居られることがなにより
幸せで、嬉しかった。
智弘の姿がお風呂場に消えていったところで
ソファーに腰掛けふう、と息を吐く。
呪いが明日で解けるなんて
実感がわかない。
その前に莉香とも仲直りしたいし…
〜〜ピロリン♪
突如短い音を鳴らしたのは
私のピンクのスマホだった。
そっと手に取るとディスプレイは恢斗から
メールが一件届いたことを知らせていた。
「澪夜さんへ。智弘さんにもお伝え下さい。
明日朝8時にトンネルの前で。
莉香さんには私の方から伝えておきました。返事はありませんでしたが……。
きっと来てくれるでしょう。
明日、必ず呪いを解きましょう。 恢斗」