深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
「…まじ、かよ……」
「…きっとすぐに人が集まってくるわ。
もう、後には退けない」
「そうですね。莉香さんの言う通りです。
…行きましょう」
「ついに、この時が来たんだね」
死の感覚が麻痺した私達は
すぐに冷静さを取り戻し
静かになった空間の中
私達を待っているトンネルへと
1歩、1歩と足を進める。
もう、戻れない。
今から呪いを解くんだ…!!
「澪夜」
「…莉香……」
莉香は私の名を呼ぶと
手を差し伸べてきた。
1回目も2回目もトンネルに入る時に
差し伸べられた手。
私は微かに微笑んで
その手をとって、握った。
「…離しちゃダメだよ」
「…うん」