見えない・・心
13☆☆それぞれの想い

···どれだけ


榎音は、看護師として
患者さん、先輩方、先生方から
沢山の事を学びながら
毎日を送っていた。

小児科希望だが
最初は、いろいろな科に
回って勉強をする。

あの後、理人から
お礼をしたいと言われて
何度か断ったが
どうしても、と言われて
食事をした。

そしてその時に
改めて、告白を受けた。

きちんと、断ったが
理人は、
「気長に待つよ。」
と、言っていた。

かすみちゃんから
あれからしばらくして
淕の事を聞いた。

淕が、どんな気持ちで
私が理人と寝ている所をみていたのかを
考えただけで、堪らない気持ちになった。

ただ、涙が溢れるばかり・・・

かすみちゃんに
「榎音あのね
私の看病を淕がして
淕が私を抱き締めて寝ている
姿をみたら
それも、あなたが居ない間に
あなたに嘘をつかれた後に。

あなた、どう思う?
平気?私だから?」

かすみちゃんは、綺麗だし
そんな、かすみちゃんを
淕が抱き締めて寝ていたら
ショックで、立ち直れない
と、思った。

「榎音の優しさだと
わかってるんだよ。
だけど·····
嘘をつかれて
まして、元彼だった息子に
抱きしめられて寝ている榎音に。
榎音が、それを許したわけではないけど
無防備····だよね?
だけど、淕は
嘘をついた榎音に
抱きしめている息子に
腹が立つとかイライラするとか
ではなく、うまく行かない。
と、それだけが頭の中をしめた。
と、辛そうなに苦しげに言っていたよ。」
と、言われた。


私は·····
私の軽率な行動が
どれほど····淕を傷つけたのか
改めて想い知らされた。
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