あずゆづ。

「は、恥ずかしいよ…」

「……」


両手で、自分の顔を覆う私。

もう、恥ずかしすぎて、ゆづくんの顔見れない。

限界……！！


「恥ずかしい……！！」

「……ぶ、っくはは！！」

「！？」


突然笑い出すゆづくん。

そのまま、私から少し離れて距離を置いてくれた。


「なに、マジになって慌ててんだよ」

「ゆ、ゆづくんが意地悪するから……っ」


び、びっくりした。

だってゆづくんが、無性にかっこよく見えてしまったんだもん。

……今までにないくらい、ドキドキしたんだもん。


恥ずかしくて仕方なくて、じわりと目に涙が溜まる。



「ばかみてー」



私が、ゆづくんの意地悪のせいでこんな状態になっているというのに、なおもバカにしたように笑い続けている。

少し、いらっときた。


「ゆづくんのバカ！！」

「バカはてめえだバーカ」

「なああ……っ！！！」

 
すかさず、またかっこいい顔でのカウンターをくらい、その後の反論が出てこなかった。