あずゆづ。


私は赤くなる顔を隠すように、

両手で自分の両頬を押さえた。


「……」


……ちらりと、ゆづくんを見る。


ゆづくんは岡本さんと一緒に教科書を広げて問題の確認をしているようだった。

昨日と同じ、真剣な顔つきで。


―――きゅうん


まただ。

また、胸が締め付けられるように苦しくなった。


昨日、ゆづくんと二回目のキスをしてしまったことで、

なんだか余計にゆづくんを意識してしまっている自分がいた。


だって一回目はゆづくんが寝てるときに私の体が勝手に動いて…

その、あれだったんだけど。


昨日のは、その……

あの、ゆづくんから、直々に……!!


「……っく!!」


また鼻血が出そうになるのを必死でこらえる。

もうすぐテストが始まる時に、鼻血なんて出してられない……!!


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