あずゆづ。

そのまま腰に腕をまわされ、担がれる形になる。

待ってリュック。


「ゆづく、私のリュックも一緒に……って」


そこでやっと、気づいた。

……おおおお、私今、パーフェクトマッスルに担がれている!!

ゆづくんは、私の言葉を聞いてしっかりリュックも反対の手に持ってくれ、そのままひよりに背中を向けて歩き出す。


「じゃ、じゃあねひより…!」

「ごゆっくり~」


ひらひらと私に向かって手を振るひより。

そのあと、『ガンバ!』とでも言いたげにガッツポーズを向けてきた。

何を頑張ればいいかわかんないけどとりあえず今幸せだからよし!!


「ね、ゆづくん」

「あ?」


そのまま教室を出て、ずかずかと歩き続けるゆづくんに、話しかける。


「どこに行くんデスか?」

「決まってんだろ、外だ」

「あ、ハイ」



……決まってたのか…。



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