あずゆづ。

***

着いた先は、なんと私がいつもスケッチをしていた大きな木の下だった。

そういえば、ゆづくんの筋肉ストーカーをしはじめてわかったことだが、昼休みゆづくんたちはここでご飯を食べてるんだった。

けど、周りを見ても岡本さんが見当たらない。


「秋ならいねーよ」

「なぜです?」

「てめえがまた変なこと言うかもしれねーからに決まってんだろバァカ!!!」

「うあ、はいスミマセン…」


バァカと怒鳴り散らす声とは裏腹に、ストンと優しく私を降ろしてくれたゆづくん。

ああ、ついにパーフェクトマッスルから離れてしまった…。


「……なに、さみしそうな顔してんだよ」

「え?」


ハッ…

ば、ばれてしまったか!?

ゆづくんのパーフェクトマッスルにもっと触れていたいと思っていたことが

ばばばバレてしまったか!?

やばい、どうしよう!!!?

どうごまかしたらいい!?

口元に手を当てて返答に困っていた時。


「おら、いつまでもマヌケ面してねーで食えよ」


しかしゆづくんは、そのままドカッとその場に座る。

そして来る途中に寄った購買のパンを開けて、大きな口を開けてもしゃりと食べ始めた。



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