バスから降りれそうにない

ちょっと待ってね
と言いながら彼は天井のボタンを押した。


『つぎ・とまります』


私の格闘は一体なんだったのと思うくらいに呆気なくついてしまった。



「あ、あのありがとうございました。助かりました」

私はペコリとお辞儀をした。


いえいえなんて言いながら
彼はまたニコニコと笑う。

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