テディベア
─── ドサッ。
「大希?」
紫織は息が出来なくなった。
「ご、ごめん」
大希は恥ずかしそうに紫織から離れ、向こうを向いた。
「私、教室戻るね」
すくっと立ち上がって、素早く保健室を出た紫織。
「はぁ~………」
ドアの前でしゃがみ込む紫織。保健室のベッドで大希がかぶさってきたんだから仕方ない。
「うわぁ~」
紫織は髪の毛をくしゃくしゃにした。
あんなにくっついたのは初めてだったから。大希の匂いが身体中に広がって、心臓がそれに反応して物凄いスピードで動いてた。