あなたの隣にいたかった
学校は徒歩で行ける距離にあり、満開の桜道になっている


「みーさとー!」


「沙羅!おはよ!」


「おはよ〜」


私の幼馴染で親友の如月沙羅


明るくて元気が取り柄


そして、私の仕事を知っている唯一の存在


私の仕事は持ち前の推理力と冷静さを生かした探偵


ある事件を偶々、解決したのをきっかけに、知り合いの刑事さんに頼まれるようになった


もちろん、親には内緒だけど


「そういえば、美里。今日、転校生が来るってうちのクラスに」


「あー、知ってるかも、それ」


「何?事情あり?」



今朝の出来事を沙羅に話す



「えー!じゃあ、その陽太って人と屋根の下一つで暮らすってこと⁉︎」


「しー!声大きい!」


「ご、ごめん」


口を塞いで謝る沙羅


「にしても、相変わらずだね。美里の親は」


可笑しそうに笑う沙羅


「まあね…さすがに慣れた」


下駄箱で靴を履き変えながら苦笑いを浮かべる


「ところで、仕事は順調?」


「それなりにね。ここ最近は平和なのかほとんど依頼は来ないけど…」


ドンッ






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