甘きゅん恋愛のすすめ
「へえ、幼なじみ、ね」
「何ですか……わ!」
顔を上げると、佐々木くんが再びあたしのおでこに触れた。
ドキッと高鳴る胸。
え、なにーーー……。
ーーーーパチン
んっーーー?
「……用件はそれだけ。帰っていいよ」
それだけ言うと、佐々木くんは再び椅子に腰を下ろした。
え、な、え、?!
触れられたおでこに手をやると、
「ーーーあ」
ヘアピンがとめられていて。
没収してたピンを返してくれただけか……。