私の人生覚え書き
幼少期
幼少期について記しておこうと思う。

こどもにとって幼稚園に入るまでの期間は家と家族と親戚が全てだと私自身の人生をもって言い切ることができる。

何を思い出してもどこかに親戚が出てくる。

例えば、ホームビデオにもあるクリスマス。

当時、割と町の中心に近い地域のアパートに住んでいた。

キョウちゃん家(下の女の子2人はまだ生まれていない)が我が家へ来た。私の唯一のお友達(?)のカズくんが来ていつものようにキャッキャして遊んだ。

すると、しばらくして祖母がケーキやごちそうを持ってやって来た。

「ホーちゃん、カズくん。今日はクリスマスだからサンタさんがいいもの持ってくるよ〜」と祖母が言う。

言葉はあまりわからない様子の私達。

「とりあえず、カズくんきて楽しいからいいや〜」といった感じだろうか。

しばらくして家のチャイムが鳴った。

「わぁ〜、サンタさんや!」とミナちゃんが言う。

ミナちゃんは保育士だからかこういうときの子どもの煽りがすごく上手い。

すると、現れたのはサンタさん…の格好をした祖父とサンタさん。

「あんた何してんの?!」と祖母。

「そこで会った」と祖父。

母とミナちゃんは爆笑。

父とキョウちゃんは呆れ顔。

訳のわからないヒゲもじゃもじゃの人間が2人も狭い玄関に現れ、子ども2人はギャン泣き。

こんなカオスなクリスマスがあるだろうか。

…と、まぁこのように親戚がどこかしこに散りばめられた生活を送っている乳幼児がほとんどだと思う。

しかし、大きな講堂で従兄妹たち4人で鬼ごっこをした記憶から祖母の記憶はない。

そして、6歳の正月に会ったのを機に私の中でキョウちゃん家との思い出がパタンと減ってしまっているのだ。

これは一体何故なのか。

これは成長するに連れ、わかってきたことだが…
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