いじめっ子には愛の鉄槌を








食事を終え、晴哉さんはあたしを家まで送ってくれた。

初めて握るその手に、やっぱりドキドキなんてしなかった。

それどころか、淳太君の手はもう少し大きかったなんて考えてしまって、またまた首を振る。

少しでも隙を与えると出てくる淳太君に心底イラついた。





「晴哉さん、今日はありがとうございました」



あたしの言葉に、



「僕こそありがとう。

桃華ちゃんと話が出来て、すごく楽しかった」



笑顔で晴哉さんは答えてくれる。

こんな穏やかで素敵な晴哉さんと付き合えて、本当に嬉しい。


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