いじめっ子には愛の鉄槌を







「あれ?お前、同じ職場か」




聞き覚えのある声がする。

その声に、ビクッと身体を震わせた。

あたしの野生的本能みたいなものが、警告音を発している。

逃げるなら今だ、逃げるなら今だ!と。






恐る恐る顔を上げたあたしの先には、髪をワックスでおしゃれにセットして、ピシッとスーツを着こなした、素敵リーマンの淳太君がいたのだ。




最悪だ。

淳太君と職場が同じなんて!




そんな淳太君はあたしの隣のデスクにどかっと腰掛ける。




まさか、隣だなんて!!

神様はあたしに意地悪ばかりするのだろうか!



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