いじめっ子には愛の鉄槌を








淳太君はよれたTシャツにジャージを着て、あたしの前に座っていた。

そして、恐ろしくブチ切れた般若のような顔であたしを睨んだ。

その視線が恐ろしくて、そしてさっきの行為がまだ頭に焼き付いていて、淳太君を見ることが出来ないあたしは真っ赤な顔で俯く。





「ごっ……ごめんなさい」




小さな声で呟くあたしに、淳太君は容赦なく言う。




「ごめんなさいで済むか、ボケ!」




その乱暴な口調は昔から変わらない。

あたしはさらに萎縮し、どんな暴言が降り注ぐのかと身構えた。

だけど、あたしの頭に閃いた微かな希望。

それは、あたしに呆れた淳太君が同居を解消してくれるかもしれないということだ。

どうやって切り出そう。

淳太君をこれ以上怒らせることなく上手くやり切るには……


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