ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
「彩華。1つだけ、教えて」

「うん?」

「また、彼や彼らに会いたいと思う?生まれ変わっても、会いたいと思う?」


複雑そうに、彩華は笑って誤魔化そうとする。


「ひかりは、この世界から居なくなる。きっと、みんなも自然と現実を受け止める。だから、会いたいなんて望めない。望んじゃイケない」


望んじゃイケない、か。


「そろそろ、戻るね。ばいばい、聖華」


歩き出す彩華の背中に、以前もらった言葉を返す。


「またね、彩華」


あたしの言葉に、彩華の肩が震える。

でも歩みを止めることはなく、振り返ることもなかった。

彩華は、もう自分の足で歩き始めてる。

過去を捨て、前をだけみようとしてる。

そんな彩華に、あたしは何をしてあげられるだろう。

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