好きになった人は吸血鬼でした。ーさくらの血契1ー【完】



「おかえりなさい! レイ!」


「……ただいま帰りました」
 

桜城家の門を弟とともにくぐった黎は、母に疲れた顔で応じた。


継いだのは架の母だ。


「まったくこんな夜更けに来るんだもの。昼間に来ていたらもっとみんなでお迎えしたのに」


「……それが嫌だからこんな時間なんですが」
 

そして父も待っていた。


「架も一緒ということは、兄弟喧嘩は終わったのか?」


「……そもそも喧嘩なんかしていません」
 

黎が桜城家に入るなり、弾丸のように飛んできた三人。


父の誠と、母の美愛。そして、架の母の弥生だ。

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